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Yoshibow
自称日本で一番XANAに魅了された僧侶。
2021年12月よりXANAコミュニティ「XANADAO」に参加。
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KIZUNA
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「NEOM(ネオム)」の次世代都市「The Line(ザ・ライン)」を徹底解説

「NEOM(ネオム)」の次世代都市「The Line(ザ・ライン)」を徹底解説
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砂漠の真ん中に、東京の山手線がすっぽり収まるほどの長さの、巨大な鏡張りの都市がそびえ立つ…

まるでSF映画のような話ですが、これが今、現実に建設されようとしていることをご存知でしょうか。

もしあなたが、未来の暮らしやテクノロジーの進化に少しでもワクワクするなら、この記事はきっとあなたのためのものです。

世界中の注目を集めるサウジアラビアの超巨大プロジェクト「NEOM(ネオム)」。

本記事は、その中でも特に革新的で、わたしたちの常識を根底から覆す未来都市「The Line(ザ・ライン)」について、その全貌を分かりやすく解説していきます。

Yoshibow

「なんだか難しそう…」と感じる必要はまったくありません

この記事を読み終えるころには、

  • The Lineはどんな都市なのか?
  • わたしたちの未来をどのように変化させるのか?
  • その壮大なビジョンと、そこに隠された課題とは?

といいたことが、深く理解できるはずです。

それでは、はじめていきましょう!

この記事を書いた人
Yoshibow
  • 自称日本一XANAに魅了された現役僧侶
  • 2021年12月よりXANAコミュニティ「XANADAO」参加
  • XANA関連NFTは100点以上所有
  • メタバース関連ブログを運営
    Yoshi-Blog

@chad78xx

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世界の常識を覆す未来都市「NEOM」とは?

まず、「The Line」を理解するために、その親となる壮大なプロジェクト「NEOM(ネオム)」について少しだけお話しさせてください。

KIZUNA
そもそもNEOMって、どういう意味なんですか?
Yoshibow
ギリシャ語で「新しい」を意味する「NEO」と、アラビア語で「未来」を意味する「Mustaqbal」の頭文字「M」を組み合わせた造語なんです

その名が示すとおり、NEOMはサウジアラビアの北西部に、これまでの都市の概念をまったく新しいものに塗り替える「未来の都市」をゼロから建設する、国家的な巨大プロジェクトです。

大きな目的は、石油に依存した経済から脱却です。

国を根本的に変革するための長期計画「サウジ・ビジョン2030」の中核をなす、まさに国家の威信をかけた挑戦といえるでしょう。

NEOMが目指す「コグニティブ・シティ」

NEOMが掲げるのは、単なる「スマートシティ」を超える「コグニティブ・シティ(認知都市)」という新しいパラダイムです。

  • スマートシティ:センサーなどを使い、交通渋滞といった「問題が起きてから」事後的に対応する都市。
  • コグニティブ・シティ:AIが膨大なデータを解析し、住民のニーズや都市の課題を「事前に予測」し、先回りして解決策を提供する都市。

いわば、問題が起きてから対処するのではなく、問題そのものが起きないように都市全体が知性を持って考える、そんなイメージですね。

NEOMは、住民が生成するデータの90%を活用することを目指しており、これにより「摩擦のない生活(frictionless living)」を実現するとしています。

そして、このNEOMプロジェクトは、それぞれがまったく異なる目的と個性を持った、いくつかの地域で構成されています。

  1. ザ・ライン(The Line): 常識を覆す、未来の線形都市。
  2. オクサゴン(Oxagon): 海に浮かぶ、次世代の産業ハブ。
  3. トロジェナ(Trojena): 砂漠に出現する、驚きの山岳リゾート。
  4. シンダーラ(Sindalah): 世界のVIPを迎える、紅海の高級アイランド。

今回は、これらの魅力的なプロジェクトの中で「The Line」に焦点を当てて、その驚くべき中身を解き明かしていきましょう。

NEOMの中核をなす直線都市「The Line」の驚くべきコンセプト

The Lineは、これまでの人類の歴史に存在した、どんな都市ともまったく異なる、まさに革命的な都市です。

その名の通り、全長170kmにも及ぶ、一本の線(ライン)として設計されています。

しかし、それは平坦な線ではありません。

KIZUNA
170kmって、どれくらいの距離なんですか?
Yoshibow
東京駅から西に向かうと、静岡県の浜松市あたりまで届いてしまう距離なんですよ。

この壮大なスケールの都市の基本スペックを見てみましょう。

スクロールできます
項目スペック備考
全長170 km東京-浜松間に匹敵
200 mサッカーコート(約105m)約2面分
高さ500 mニューヨークのエンパイアステートビル(443m)より高い
居住人口900万人東京都の人口の約65%に相当
都市面積34 km²ニューヨーク市の約3%

驚くべきは、900万人もの人々が暮らす大都市でありながら、その占める土地の面積が、既存の都市と比べて圧倒的に小さいことです。

これを可能にしているのが、「ゼロ・グラビティ・アーバニズム(無重力都市主義)」と呼ばれる、The Line独自の設計思想です。

都市を水平に広げるのではなく、垂直方向に機能を積み重ねていくという考え方です。

The Lineは、大きく分けて3つの層(レイヤー)で構成されることが計画されています。

① 地上層(歩行者天国)

人々が生活し、交流するメインの層。公園、住宅、学校、商業施設などが配置され、緑豊かな空間が広がります。

ここには車が一切存在しません。

② 地下第1層(サービス・インフラ)

物流、ゴミ収集、エネルギー供給など、都市を支えるインフラやサービスがこの層に集約されます。

すべて自動化され、住民の目に触れることはありません。

③ 地下第2層(高速交通)

都市の端から端までを結ぶ高速鉄道がこの層を走ります。

これにより、170kmの距離をわずか20分で移動することが可能になるとされています。

つまり、これまで道路やインフラが占めていた広大な土地をすべて地下に収め、地上を完全に人間のための空間として解放する、という大胆な発想の転換なのです。

The Lineを支える5つの革新的な設計思想を解説

The Lineのユニークな形は、単に奇抜さを狙ったものではありません。

そこには、現代の都市が抱える問題を解決し、人間と地球にとってより良い未来を築くための、5つの明確な設計思想が込められています。

1. 自然との共存:カーボンポジティブな都市設計

現代の都市が抱える最大の問題の一つが、環境への負荷です。

The Lineは、この問題に正面から向き合い、「カーボンポジティブ」、つまり二酸化炭素の排出量よりも吸収量の方が多い都市を目指しています。

  • 100%再生可能エネルギー:都市の電力は、太陽光、風力、水素など、すべてクリーンな再生可能エネルギーによって賄われます。
  • ゼロ・カーボントランスポート:都市内に車が存在しないため、交通機関からの二酸化炭素排出はゼロです。
  • 自然保護:The Lineの建設にあたり、周囲の土地の95%は手つかずの自然として保護される計画です。

都市でありながら、地球環境の回復に貢献するという、これまでの常識を覆す野心的な目標を掲げているのです。

2. 人間中心の設計:徒歩5分圏内の生活

あなたは毎日、通勤や買い物にどれくらいの時間を費やしていますか?

The Lineでは、そうした移動のための時間から、わたしたちを解放してくれます。

KIZUNA
徒歩5分ですべてが揃うってことですか?
Yoshibow
スーパー、学校、病院、オフィス、公園といった生活に必要なあらゆる施設が、自宅から歩いて5分で行ける範囲に立体的に配置されるんです。

これは、都市の機能を垂直方向に積み重ねる「ゼロ・グラビティ・アーバニズム」によって実現されます。

移動に費やしていた時間を、家族との時間や、趣味、学習といった、より人間らしい豊かな活動に使えるようにする。

これこそが、NEOMが目指す「摩擦のない生活(frictionless living)」 の核心なのです。

3. 未来の交通インフラ:地下を走る高速鉄道

徒歩5分圏内で生活が完結するとはいえ、170km離れた場所にいる友人に会いに行ったり、都市の反対側にある施設を利用したりしたいときもありますよね。

そんなときのために、The Lineの最下層には超高速の交通システムが用意されています。

これにより、都市の端から端(170km)までを、わずか20分で移動できるとされています。

もう、満員電車での通勤や、交通渋滞に悩まされることはありません。

4. ゼロ・グラビティ・アーバニズム:垂直に重なる都市機能

すでにお話ししたように、The Lineの最もユニークな点は、その垂直的な都市構造です。

これまで平面的に広がっていた都市の機能を、高層ビルのように縦に積み重ねていくイメージです。

例えば、あなたの住むマンションの下の階にオフィスがあり、向かいのビルには子供の学校や公園、ショッピングモールが直結している、といった暮らしが当たり前になるかもしれません。

これは、土地の利用を劇的に効率化し、広大な自然を犠牲にすることなく、多くの人々が快適に暮らすための画期的なアイデアなのです。

5. ミラーガラスの外壁:自然景観との一体化

KIZUNA
でも、高さ500mの壁のような建物が170kmも続いたら、景色が台無しになりませんか?
Yoshibow
その問題を解決するために、The Lineの外壁は全面が鏡張りに設計されているんです。

ミラーガラスで覆われた外壁は、周囲の砂漠や空、山々の壮大な自然を映し出します。

これにより、巨大な建造物でありながら、その存在感を消し、まるで風景の一部であるかのように周囲の景観と一体化することを目指しています。

とはいえ、こんな疑問も…

ただ、このミラーウォールに対しては、「渡り鳥が衝突してしまうのではないか」「局所的に熱が集中し、生態系に影響を与えるのではないか」といった環境保護の観点からの懸念も指摘されています。

壮大なビジョンと現実的な課題の両方を見つめることが大切ですね。

The Lineの頭脳となる「コグニティブ・テクノロジー」とは?

The Lineの革新性は、そのユニークな物理的構造だけではありません。

その都市運営の根幹を支えるのは、AIやデジタルツインといった、最先端の「コグニティブ・テクノロジー」です。

デジタルツインとAI:もう一つの「生きている都市」

The Lineの心臓部ともいえるのが、「コグニティブ・デジタルツイン」です。

KIZUNA
デジタルツインって、どういうものなんですか?
Yoshibow
現実世界にある物理的な都市を、そっくりそのまま仮想空間上に再現した「双子の都市」のことなんですよ。

しかし、それは単なる3Dモデルではありません。

物理的なThe Lineに設置された無数のセンサーからリアルタイムで送られてくるデータを基に、常に変化し、学習し、進化し続ける「生きた」デジタルレプリカなのです。

そして、このデジタルツインを動かす「脳」の役割を果たすのがAI(人工知能)です。

  • AIはデジタルツイン上のデータを分析
  • エネルギー需要を予測して供給を最適化
  • 交通の流れを制御
  • 住民一人ひとりの健康状態や好みを学習
  • パーソナライズされたサービスを提案

などをAIがマルっと管理。

まさに、都市そのものが一つの巨大な生命体のように、自ら考え、判断し、行動する。

The Lineの運営は、この現実世界と仮想世界に存在する「双子の都市」によって、協調しながら行われるのです。

XVRS:メタバースが日常になる世界

では、住民はこの「コグニティブ・シティ」と、どのように関わっていくのでしょうか。

そのための窓口となるのが、NEOMが開発するメタバースプラットフォーム「XVRS」です。

XVRSは、The Lineのデジタルツインと直結した、複合現実の空間です。

住民はアバターやホログラムとなってXVRSに参加し、以下のような体験ができるようになります。

  • 自宅にいながら、友人のアバターと仮想空間のカフェでおしゃべりする。
  • 遠く離れた場所にいる家族が、ホログラムとして自宅のパーティーに参加する。
  • メタバースの中から、現実世界のロボットを遠隔操作して買い物をする。

仮想と現実の境界が溶け合い、デジタルな体験がごく自然に日常生活に溶け込んだ世界。

それが、The Lineにおける未来の暮らしの一端です。

M3LD:自分のデータは自分で守り、活用する時代へ

KIZUNA
都市にすべてを管理されるって、なんだかちょっと怖い気もします…。プライバシーは大丈夫なんですか?
Yoshibow
だからこそNEOMは、個人のデータを守るための画期的な仕組みを開発したんですよ。

コグニティブ・シティを実現するには、住民一人ひとりの膨大な個人データが不可欠です。

しかし、それは「プライバシーの悪夢」 にもなりかねません。

この根本的な問題を解決するために開発されたのが、革新的なデータ管理プラットフォーム「M3LD(メルド)」です。

M3LDの主な機能

M3LDは、「データ所有権をユーザーの手に取り戻す」ことを目的としたプラットフォームです。

  • 完全なコントロール:誰に、どのデータを、どんな目的で、いつまで共有するかを、すべてユーザー自身が詳細に設定できます。
  • 透明性の確保:自分のデータがどのように利用されているかを常に監視し、同意のない利用があればアラートを受け取ることができます。
  • データからの収益化:自身のデータを提供することに同意した場合、その見返りとして報酬(インセンティブ)を受け取ることができます。

具体的な流れとしては、

  • プライバシーという「信頼」を基盤としてデータを収集
  • そのデータをAIが分析して住民に「価値」を還元
  • その価値がさらなる「信頼」を生む

という、好循環を作り出すための、きわめて重要な仕組みなのです。

The Lineは本当に実現するのか?プロジェクトの課題と現状

ここまで壮大な計画を聞いてくると、誰もがこう思うはずです。

そんな都市、本当に実現できるの?

さいごに、The Lineが直面している現実的な課題と、現在の建設状況について見ていきましょう。

建設はどこまで進んでいる?

The Lineのプロジェクトは、決して机上の空論ではありません。

すでに現地では、24時間体制で大規模な建設工事が進められています。

衛星画像などを見ると、砂漠の中に全長170kmにわたる巨大な溝が掘られ、基礎工事や資材の搬入が着々と進んでいる様子が確認できます。

第一段階として、2030年までに一部のエリアを完成させ、住民の受け入れを開始する予定とされています。

批判と懸念点

一方で、この前代未聞のプロジェクトには、多くの批判や懸念の声が上がっているのも事実です。

KIZUNA
やっぱり、色々と難しい問題があるんですね…。
Yoshibow
これほど巨大な挑戦ですから、乗り越えるべきハードルもまた、非常に高いと言えるでしょう。
スクロールできます
課題の種類具体的な内容
技術的な実現可能性これほど多くの最先端技術を、前例のない規模でゼロから統合・構築することの技術的な困難さ。 予定通りに完成できるのかという実行リスク。
人権問題建設予定地に古くから住んでいた部族の強制的な立ち退きが行われたと報じられており、国際的な人権団体から批判の声が上がっています。
環境への影響高さ500m、長さ170kmの鏡張りの壁が、鳥類をはじめとする野生動物の移動ルートを遮断し、生態系に深刻な影響を与えるのではないかという懸念。
倫理的な課題M3LDのような仕組みがあるとはいえ、AIが都市と住民のすべてを管理・予測する社会が、人間の自律性や自由意志を奪うことにつながらないかという根本的な問い。
経済的な持続可能性莫大な建設コストを回収し、持続可能な経済モデルを確立できるのか。また、世界中から900万人もの人々を惹きつけ、移住させることができるのかという課題。

これらの課題はどれも非常に根深く、簡単には解決できないものばかりです。

The Lineが本当に未来の都市のモデルケースとなるのか、あるいは壮大な失敗に終わるのか、世界中がその動向を固唾をのんで見守っています。

まとめ:The Line建設の挑戦は続く!

さいごに、この記事のポイントをまとめておきましょう。

  • The Lineはサウジアラビアの未来都市プロジェクト「NEOM」の中核をなす、全長170kmの直線型都市
  • 車をなくし、100%再生可能エネルギーで動くカーボンポジティブな都市を目指す
  • 都市機能を垂直に重ねる「ゼロ・グラビティ・アーバニズム」により、徒歩5分圏内の生活を実現
  • 都市の運営は、AIと「生きた」デジタルツインによって行われる「コグニティブ・シティ」
  • 「M3LD」という仕組みで個人のデータを保護**し、信頼に基づいたデータ活用を目指す
  • 壮大なビジョンの一方で、人権、環境、倫理など、多くの深刻な課題も抱えている

The Lineの挑戦は、単に新しい形の建物を建てることではありません。

それは「都市とはどうあるべきか」「未来の豊かさとは何か」という、わたしたち人類への根本的な問いかけなのかもしれませんね。

もちろん、計画通りに進むとは限りませんし、多くの困難が待ち受けているでしょう。

しかし、完璧な未来をただ待つのではなく、こうした壮大な挑戦からわたしたちが何を学び、そこから得られた教訓を自分たちの未来にどう活かしていくかを考えること。

それこそが、今を生きるわたしたちに求められていることなのかもしれません。

さいごまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

✔️参照元

「NEOM(ネオム)」の次世代都市「The Line(ザ・ライン)」を徹底解説

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この記事を書いた人

自称日本で一番XANAに魅了された現役の僧侶。
2021年12月よりXANAコミュニティ「XANADAO」に参加。
XANA関連NFT100点以上を所有。
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(旧サイトは https://yoshi-blog2021.com)

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