2025年7月15日。
XANAより以下のようなポストがされました。
XANAは、サウジアラビア通信情報技術省及びデジタル起業センター(CODE)と「バーチャルサウジ: ビジョン2030に向けたゲーミングとメタバースの取り組み」の発表ワークショップを共同開催。サウジのデジタル経済の未来を共に築いてゆきます。#XANA メタバース内でも同時開催!
— XANA 🇯🇵 (@XANA_Jp) July 15, 2025
是非ご参加下さい。 pic.twitter.com/dPThoAyEzX
日本発のWeb3.0メタバース「XANA」が、なんとサウジアラビア通信情報技術省(MCIT)やデジタル起業センター(CODE)といった国家の中枢機関と、公式にワークショップを共同開催するという内容。
ワークショップは7/20(日)20:00〜XANAアプリにて。
どなたでもご参加いただけるので、ご興味あればぜひぜひ!
XANAアプリについては、こちらの記事をご覧ください。

この連携が、いったい何を意味するのか?
聞いたことないキーワードが盛りだくさんで、いまいちピンとこない方も多いでしょう。

ぼくもその一人ですw
本記事では、
- サウジ・ビジョン2030とは?
- サウジアラビアのEスポーツ事情は?
- なぜXANAがサウジアラビアに選ばれたのか?
- XANAはゲーム、メタバースの分野でどのように関連するのか?
などといった疑問を解決します。
できるだけわかりやすく解説していきますので、ぜひさいごまでお付き合いくださいね。
それでは、はじめていきましょう。
本記事は、ぼくの主観と推測を多分に含んでいます
ご理解の上、読み進めていただけるとありがたいです。


- 自称日本一XANAに魅了された現役僧侶
- 2021年12月よりXANAコミュニティ「XANADAO」参加
- XANA関連NFTは100点以上所有
- メタバース関連ブログを運営
(Yoshi-Blog)
なぜ今、サウジアラビアがEスポーツに熱狂しているのか?
- 国家の未来を賭けた大改革プラン「サウジ・ビジョン2030」がすべての起点
- 2,350万人ものゲーマーを抱える、エネルギーあふれる若者たちが主役
- 「石油の国」から「未来を創造する国」へ、国のイメージを変える挑戦
サウジアラビアがEスポーツに天文学的な資金を投じる背景には、国家的で、極めて戦略的な理由が存在します。
その根幹を理解するキーワードは、やはり「サウジ・ビジョン2030」です。
石油依存からの脱却を目指す国家戦略「サウジ・ビジョン2030」
ご存知の通り、サウジアラビアは世界最大の産油国の一つであり、その経済は長らく石油に支えられてきました。
しかし、再生可能エネルギーへのシフトや世界情勢の変動の中で、
このまま石油だけに頼っていては、国の未来が危うい。。。
という強い危機感が、指導者たちの間で共有されるようになりました。
この危機感から生まれたのが、2016年にムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相が主導して発表した、国家レベルの大改革プラン「サウジ・ビジョン2030」です。
2030年までに石油依存型経済から脱却。
金融、観光、エンターテイメント、そしてデジタル産業といった多様な分野で国を成長させるための「国家の未来を賭けた、壮大な設計図」なのです。
とくに成長の柱として期待されているのが、Eスポーツとゲーム産業。
年間120億ドル以上のGDP貢献と、約39,000人の雇用創出を見込む、まさに国家の未来を担う一大プロジェクトとして位置づけられていますよ。
国民の7割が35歳未満!若者のエネルギーを未来の力に
サウジアラビアが持つ最大の「資源」は、もはや石油ではないかもしれません。
それは、「若者」です。
サウジアラビアの人口の約70%が35歳未満という、世界でも有数の若者大国なのです。
ボストン・コンサルティング・グループの調査によれば、サウジアラビアの人口の67%にあたる2,350万人がゲーマーであると報告されており、その熱量は世界でもトップクラス。






政府にとって、Eスポーツへの投資は、単に若者に娯楽を提供するだけではありません。
💼 未来の雇用創出
プロゲーマーはもちろん、大会運営スタッフ、コンテンツクリエイター、ゲーム開発者、ストリーマーなど、裾野の広い雇用機会を生み出します。
💡 デジタル人材育成
ゲームやメタバースに触れることを通じて、未来のデジタル社会で必須となるスキルやリテラシーを、国全体で自然に高めていくことができます。
若者たちが最も情熱を注ぐ分野に投資することで、彼らの未来を創り、同時に国の未来も創る。
Eスポーツ戦略は、極めて合理的な未来への投資なのです。
ソフトパワーの獲得と国際的なイメージ向上
「厳格なイスラム国家」「オイルマネーの国」
サウジアラビアには、これまでこうした固定化されたイメージがつきまとっていました。
「サウジ・ビジョン2030」の大きな目標の一つは、古いイメージを刷新し、世界中の人々から「革新的で、開かれていて、エキサイティングな国」として認識されること。
そのための強力な武器が、文化や価値観の魅力で人々を惹きつける「ソフトパワー」です。
Eスポーツは、言語や国境、文化の壁を越えて、世界中の若者が共通のルールで熱狂できる、まさに現代最強のソフトパワーの一つと言えます。
世界的なEスポーツイベントを主催することは、サウジアラビアが「未来を志向する、グローバルなハブ国家」であることを、世界にアピールする絶好の機会なのです。
実際に、IOCはサウジアラビアでの「オリンピックeスポーツゲームズ」創設を提案。
世界初の開催国となるべく最終調整が進められています。
これが実現すれば、サウジアラビアは名実ともに「世界のEスポーツの中心地」としての地位を確立することになるでしょう。
サウジアラビアEスポーツ戦略の具体的な中身とは?
- 賞金総額90億円超え!ケタ違いの「Eスポーツワールドカップ」
- 世界初のゲーム・Eスポーツ特化都市「Qiddiya City」が建設中
- 日本のゲーム企業にも巨額投資を行う「Savvy Games Group」
サウジアラビアのEスポーツ戦略は、その具体的なプロジェクトのスケールとスピード感に、本気度が如実に表れています。
世界中のゲーム業界が、驚愕の眼差しで見つめる巨大プロジェクトが、次々と現実のものとなっているのです。
世界最大級の賞金総額!Eスポーツワールドカップの衝撃
サウジアラビアの野望を最も分かりやすく象徴しているのが、毎年夏に首都リヤドで開催される「Eスポーツワールドカップ(EWC)」です。
2024年に初開催された大会の賞金総額は、Eスポーツ史上最高の6,000万ドル(約90億円)超と世界を驚かせました。



90億円!?
とんでもない数字だね!!
2025年も夏に開催が予定されており、同等かそれ以上の規模となることが確実視されています。
- 圧倒的な賞金総額: 2024年大会で史上最高の6,000万ドル超を記録
- 多彩な競技タイトル: 「VALORANT」や「リーグ・オブ・レジェンド」など、20近い多様なゲームタイトルで競技を実施
- クラブチャンピオンシップ: 複数のゲームタイトルでの総合的な成績を競う、世界初の「クラブ対抗戦」が導入
- 文化との融合: 有名アーティストによる音楽フェスなども同時開催され、単なるゲーム大会ではない「文化イベント」としての側面も持つ
EWCは、サウジアラビアを名実ともに「世界のEスポーツの首都」へと押し上げる、強力なエンジンなのです。
「Qiddiya City」に世界初のEスポーツ特化都市が誕生
大会開催と並行して進められているのが、インフラそのものの創造です。
首都リヤド郊外で開発が進む巨大エンターテイメント都市「Qiddiya City(キディヤ・シティ)」。
最近話題になった「ドラゴンボールテーマパーク」が建設予定の都市です。






複数の最新鋭アリーナ、世界トップクラスのEスポーツチームのトレーニング拠点、そして30社以上のゲーム開発スタジオが集結する予定。
Eスポーツを一過性のイベントで終わらせず、持続可能な巨大産業として根付かせようというビジョンがここに表れています。
海外企業の買収と国内エコシステムの育成
サウジアラビアは、政府系ファンド(PIF)傘下の「Savvy Games Group(SGG)」を通じて、世界中の有力なゲーム・Eスポーツ企業への投資と買収を進めています。
SGGがこの分野に投じる計画の総額は、約380億ドル(約5.7兆円)。
その動きは、すでに世界のゲーム業界のパワーバランスを揺るがし始めています。
投資・買収先 | 国 | 概要 |
---|---|---|
任天堂 | 日本 | 政府系ファンド(PIF)が株式の8%以上を取得。海外投資家として筆頭株主となっています。 |
Scopely | アメリカ | 人気スマホゲーム「Monopoly GO!」で知られる企業を約49億ドルで買収。 |
ESL / FACEIT | ドイツ/イギリス | 世界最大級のEスポーツ大会運営会社2社を買収し、EWCの運営基盤を確立しました。 |
「自分たちで育てる」と「世界中から最高のものを手に入れる」を、同時に、しかも圧倒的な資金力で進める。
これがサウジアラビアの戦略の恐るべき点と言えるでしょう。
XANAがサウジ政府と公式連携!「バーチャルサウジ」構想が示すもの
- 日本発メタバース「XANA」が、サウジの国家機関と歴史的な連携を発表
- なぜXANAが選ばれたのか?その背景にある3つの強み
- 「バーチャルサウジ」構想は、サウジのデジタル経済を加速させる重要な一歩
さて、いよいよ本題です。
これまで見てきたように、サウジアラビアのEスポーツ・メタバース戦略は、国家が主導するトップダウンの巨大プロジェクトが中心でした。
しかし2025年、その流れに新たな潮流が生まれたのです。
それが、日本発のメタバースプラットフォーム「XANA」と、サウジアラビア政府機関との連携です。
サウジアラビア通信情報技術省(MCIT)とは何者か?
今回、XANAが共同でワークショップを開催する「サウジアラビア通信情報技術省(MCIT)」と「デジタル起業センター(CODE)」は、単なる一組織ではありません。
MCITは、まさに「サウジ・ビジョン2030」のデジタル化戦略を担う、国家の中枢機関
通信インフラの整備、デジタル人材の育成、そして未来のデジタル経済の基盤構築まで、サウジアラビアのデジタルに関するあらゆる政策を司っています。






この連携は、XANAがサウジアラビアの国家戦略「ビジョン2030」を共に推進する「公式パートナー」として認められたことを意味していると、ぼくは考えています。
なぜ「XANA」がパートナーに選ばれたのか?
では、なぜ数あるメタバースプラットフォームの中から、サウジアラビア政府はXANAを選んだのでしょうか。
そこには、XANAが持つ独自の強みと、サウジアラビアが抱える課題が見事に合致した、という背景が考えられます。
具体的には、以下の3点が考えられるでしょう。
①強力なIP連携の実績
XANAは、ULTRAMANや鉄腕アトム、BreakingDownなど、世界的に有名な日本のIPをWeb3の世界で展開し、成功させてきた豊富な実績があります。
サウジアラビアがこれから自国のコンテンツ産業を育成していく上で、このノウハウは非常に魅力的です。
②モバイルファーストで誰でも使える手軽さ
The SandboxやDecentralandといった多くのメタバースは高価なPCが必要。
しかし、XANAはスマートフォンで手軽にアクセスできる「モバイルファースト」を徹底しています。
これが、若者が多く、誰もが簡単に参加できる環境を求めるサウジアラビアのニーズに完璧にマッチしました。
クリエイターエコノミーによる雇用創出
XANAは「XANA Builder」というツールを使うことで、専門知識がなくても誰もがアバターやゲームを創造し、収益を得られる「クリエイターエコノミー」を推進しています。
これは、「若者の雇用創出」を重要課題とするサウジアラビア政府の目標と、完全に一致するビジョンです。
XANAが持つ「IP活用力」「手軽さ」「創造と雇用の機会」が、サウジアラビアの国家戦略のピースに、見事にはまったのです。
「バーチャルサウジ」が目指す未来とは?
XANAとサウジ政府が共同で開催するワークショップのタイトルは、
でしたね。
この「バーチャルサウジ」という言葉が、彼らの目指す未来を象徴していると、ぼくは考えています。
単にサウジアラビアの街並みをバーチャル空間に再現する、というだけのものではありません。
「バーチャルサウジ」構想の真の目的は、メタバースをプラットフォームとして活用し、サウジアラビアのデジタル経済そのものを加速させることにあるのです。
具体的には、以下のような活動が考えられます。
- デジタルクリエイターの育成:
XANAのツールを使い、サウジアラビアの若者たちが自国の文化や物語をテーマにしたゲームやコンテンツを創造する。 - スタートアップの支援:
メタバース上で新しいビジネスを始めたい起業家を、政府機関であるCODEが支援する。 - 教育への活用:
歴史的な遺産をバーチャルツアーで体験したり、未来の仕事をメタバースで学んだりする、新しい教育プログラムを開発する。
この取り組みは、サウジアラビアが自らを「コンテンツ消費国」から「デジタルコンテンツ創造国」へと昇華させるための、重要な一歩となるでしょう。
Eスポーツの先に見える未来:NEOMとメタバース「XVRS」
- サウジの最終目標は、未来都市「NEOM」の実現にある
- 「XVRS」は、現実と融合する「生きている都市の双子」
- AIとデータが住民の生活を先回りしてサポートする「コグニティブ・シティ」という革命
Eスポーツへの投資、そしてXANAとの連携。
これらはすべて、サウジアラビアが描く壮大な未来図の、重要なピースです。
そのパズルの完成形として見据えられているのが、未来都市「NEOM(ネオム)」であり、その都市体験の核となるメタバース「XVRS」なのです。
現実と仮想が融合する未来都市「NEOM」の野望
NEOMは、サウジアラビア北西部の紅海沿岸に、ゼロから建設されている巨大未来都市です。
全長170km、高さ500mの鏡張りの直線都市「The Line」に900万人が暮らすという構想は、あまりにもスケールが大きく、SFの世界そのものです。
しかし、NEOMの真の革新性は、その奇抜な建築様式だけではありません。
NEOMは、都市のあらゆる機能がAI、ロボティクス、そしてメタバース技術によって完全に統合された、世界初の「コグニティブ・シティ(認知都市)」を目指しています。






従来のスマートシティは、問題が「起きてから」データを使って対応する「事後的」な都市。
コグニティブ・シティは、AIが膨大なデータを分析し、問題が「起きる前」に解決策を提案する「予測的・事前的」な都市なのです。
この革命的な都市OSを技術的に開発しているのが、NEOMの技術部門TONOMUS(トノマス)です。
「XVRS」とは何か?単なるゲームではないコグニティブ・メタバースの正体
そして、このコグニティブ・シティという壮大なOSの、わたしたち人間向けのインターフェース(操作画面)となるのが、メタバースプラットフォーム「XVRS」です。
XVRSは、私たちが慣れ親しんだゲーム系のメタバースとは根本的に思想が異なります。
現実のNEOMとリアルタイムで完全に同期し、現実を拡張するための「鏡像世界(ミラーワールド)」なのです。
その心臓部を担うのが、「ライブ・コグニティブ・バーチャルツイン」という技術です。
現実世界のNEOMに設置された無数のセンサーから送られてくるデータを収集。
仮想空間に「常に変化し、学習し、進化し続ける、生きている都市の双子」を創り出すようなものです。
「生きている双子」を通じて、人々は物理的な制約を超えた、まったく新しい都市体験をすることが可能になります。
- ホログラムでの参加:
自宅にいながら、自分の3DホログラムをNEOMの物理的な会議室やイベント会場に転送して参加 - ロボットアバターでの実体験:
メタバースの中から、現実世界のNEOMにいるヒューマノイドロボットを遠隔操作し、物理的な環境と対話したり、物を掴んだりする - デジタル資産の相互作用:
XVRS内で購入したNFTアートを、物理的な自宅の壁に飾るといった、デジタルとリアルの所有権が連動する経済活動
Eスポーツやゲームで育ったデジタルネイティブ世代は、こうした未来のインターフェースを、呼吸をするように自然に使いこなす最初の市民になるのかもしれません。
AIとデータが都市を動かす「コグニティブ・シティ」という考え方
「予測し、先回りする」コグニティブ・シティを実現するためには、前例のない規模のデータ活用が不可欠です。
NEOMの都市OS「Neos」は、
住民が生成するデータの90%を活用することを目標に掲げています。






それが、革新的な個人データ管理プラットフォーム「M3LD(メルド)」です。
ひと言でいえば「利用者自身が管理者となる、究極の個人データ金庫」。
利用者は、自分のどのデータを、誰に、何の目的で、いつまで提供するのかを、ダッシュボード上で完全にコントロールできます。
そして最も革新的なのが、自分のデータを提供することに同意した場合、その見返りとして金銭的・非金銭的な
インセンティブ(報酬)を受け取れるマーケットプレイスが用意されている点です。



ものすごく新しい視点ですよね
M3LDは、まず「信頼」を醸成。
その信頼を基に「データ」の共有を促し、集まったデータをAIが分析して住民に「価値」として還元する。
この「信頼-データ-価値」の好循環こそが、コグニティブ・シティを動かす唯一無二のエンジンなのです。


XANAはNEOM「XVRS」とどう関わるのか?
- XVRSとXANAは、「OS」と「アプリ」のような補完関係になる可能性
- 日本のクリエイターに、サウジアラビア市場への扉が開かれる
- 文化の壁を乗り越える「共創」が成功の鍵
ここまで、サウジアラビアが描く壮大な未来像を、Eスポーツ戦略、そしてXANAとの連携、NEOM構想という3つの側面から見てきました。
さいごに、大きな未来予測をしてみます。
日本発のメタバース「XANA」は、国家プロジェクト「NEOM」の超巨大メタバース「XVRS」と、今後どのように関わっていくのでしょうか?
補完関係か?競合関係か?二つのメタバースの役割分担
一見すると、XVRSとXANAは同じ「メタバース」という領域で競合するように見えるかもしれません。
しかし、それぞれの思想とアーキテクチャを深く理解すると、まったく違う未来図が浮かび上がってきます。
それは、「競合」ではなく、完璧な「補完」関係です。
XVRSとXANAの関係は、スマートフォンの「OS(オペレーティングシステム)」と、その上で動く無数の「アプリケーション」の関係に、非常によく似ています。
- XVRS(OS層):
NEOMという都市全体のインフラと結びついた、国家レベルの巨大な基盤プラットフォーム。
現実世界の物理法則や経済活動と連動し、社会全体の土台として機能します。 - XANA(アプリケーション層):
XVRSというOSの上で動作する、魅力的で多様なコンテンツ・プラットフォーム。
ゲーム、エンターテイメント、ソーシャル体験など、人々が実際に触れて楽しむ具体的な「体験」を提供します。






サウジアラビア政府がXANAと連携したのは、XVRSというOSを開発すると同時に、その上で動く魅力的な「アプリ」を導入し、エコシステムを構築したい、という意図があるのかもしれません。
日本のクリエイターに訪れる巨大なチャンス
この「OSとアプリ」という関係性は、日本のコンテンツ業界、そして個人のクリエイターにとって、とてつもなく大きなチャンスを意味します。
これまでは、サウジアラビアのような巨大市場に日本のコンテンツを展開するには、大手企業を通じた大規模な契約が必要でした。
しかし、「バーチャルサウジ」構想、そしてXANAとの連携によって、その状況は変わるかもしれません。
XANAというプラットフォームを通じて、日本の個人クリエイターや中小のゲーム開発会社も、巨大市場に自分の作品を届けられる道が開かれる可能性があるのです。
XANABuilderで作ったワールドやゲームが、サウジアラビアの若者に熱狂的に受け入れられ、NEOMの住民の目に留まる。
そんなシンデレラストーリーが、決して夢物語ではなくなる時代が、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。
文化の壁を乗り越える「共創」モデルの重要性
もちろん、この巨大なチャンスを掴むためには、乗り越えるべき課題もあります。
それが、「文化の壁」です。
日本のコンテンツをそのまま持ち込むだけでは、現地の文化や価値観と衝突してしまう可能性があります。
ここで重要になるのが、「共創(Co-Creation)」という考え方です。
歩みより、譲り合う。お互いの文化を尊重し合った、まったく新しいコンテンツを「共に創り出す」。
この「共創」モデルこそが、文化の壁を乗り越え、真にグローバルなヒット作を生み出すための鍵となるでしょう。


XANAとサウジアラビアの化学反応がいよいよ!
- サウジアラビアのEスポーツ戦略は、国家の未来を賭けた「サウジ・ビジョン2030」の中核であり、若者への投資そのものである
- 日本発のメタバース「XANA」が、サウジの国家機関と連携。
これは、日本の技術とコンテンツが国家戦略のパートナーとして認められた歴史的な一歩 - XANAが選ばれた背景には、「IP活用力」「手軽さ」「クリエイターエコノミー」という、サウジのニーズに合致した独自の強みがあった
- 国家メタバース「XVRS」は社会基盤となる「OS」、XANAはその上で動く魅力的な「アプリケーション」として、競合ではなく補完関係を築く可能性が高い
- この連携は、日本のクリエイターにとって巨大なチャンスの扉を開くと同時に、文化を尊重し合う「共創」の重要性を示している。
サウジアラビアの壮大な挑戦と、そこにパートナーとして加わった日本のメタバースプロジェクト「XANA」。
このニュースは、もはや遠い国の話ではありません。
国境や企業の壁を越えて、誰もがクリエイターとして未来のデジタル経済圏の創造に参加できる。
そんな新しい時代の幕開けを、わたしたちは今、目の当たりにしているのです。



ワクワクしかないね!
大切なのは、変化の波を読み解き、新しい可能性に胸を躍らせ、自らもその創造の輪に加わろうと一歩を踏み出す勇気です。
サウジアラビアと日本の技術が共鳴して生まれる未来は、きっとわたしたちの想像をはるかに超える、刺激的で豊かな世界になることでしょう。
さいごまでお読みいただき、本当にありがとうございました。